郑传--飞天(初版+终版)(132)

ようやく彼を抱いて、この半年以来ずっと不安になっていた心はやっと落ち着いた。

翊宣は和蘇の髪をキスする。この数年来、もともと短く切った髪は今もう長くなっていた、涼しくて重い感じがあった。彼は和蘇の髪を側に引き、もう一度彼をしっかり抱いた。和蘇はちょっと気分が悪くなって、目を開けて翊宣を見つめる。

「どうしたの?」

「ううう~この半年間、君はず~~と外にいったんださ、ようやく帰っても一言でも俺に話さながったのに……」翊宣はちょっと気が滅入る。

和蘇はまさに泣くに泣けず、笑うにわらえない。「今日は本当に疲れた。話なんて、明日にしよう。」

「はいはい~」 翊宣は長い間黙りこくっていた後、しぶしぶ承知する。

急に、和蘇はにっこりと笑って、少し動いて、翊宣の胸に寄りかかっていた。

「ああ~仕方がない、そうしよう、私は今寝ない、少し休息する。何か話したいことがあったら、話せばいい、聴いているから。」

「話したいこと?雍京には煩いことか煩いことかだ。何か特に面白いこともないし、だからさあ~江南のことが聞きたいさ~」と言った終わったばかり、また和蘇を揺れて、「ねね~和蘇、江南の旅、面白い?」

「行ったことがあるだろう。この数年来、あんまり変わらないよ。」

翊宣は何年前、自分が和蘇の厳重な包囲網を突破しながら、江南から雍京に帰ったと思い出した。あの時、二人は犬猿の仲だが、今こんなに抱いているのは誰でも想像できない。更に、ハスの薄い香りが静かにあふれていて、お二人を取り込んでいる。

「でも、でもさ~俺と一緒に行くことが一度もないよ。」

和蘇は翊宣の鼻をちらっと撮んで「これから、機会がいっぱいあるよ、焦らないで~」

「君はいつもいつもそう言うんだ、何年間も過ごしただろう。でも君は毎度自分で遊びにでかけて、俺を雍京に残してしまったのに……」

「よしよし~ほら、今は帰ったではないか。」

彼を慰めたなめに、和蘇は彼の背中をちらりと叩いた。

実は彼と一緒に遊びに出かけたくないではないが、今の翊宣は身分が違うから、軽はずみな行動をとってはならない。だから、これは仕方がないことだ。

「それに、君は離れたあと、俺のことを一度も思っていないだろう。俺は君のことを想ったよ、でも、君を見つけなかったって。」

もと、内閣大学士の王征は各省の役人に和蘇の行き方を報告させるのが、翊宣はそうしなかった。王征はずっと和蘇に対して、強い警戒心を持つのに、自分のコントロールから離れたくない。しかし、翊宣はそうしたくない。それより、和蘇の手紙を待ったほうがいいと思う。

「手紙を書いたよ。一ヶ所に着くたびに、手紙を書くよ。どうした。まさか届かなかったか。」

「届くのは届いたが、毎回も「拝啓」だけって、字体は少し変わったけど、でもさ、敷衍過ぎると思わない?ね、和蘇~」彼は和蘇を揺れて、「ま、まさか、俺と一緒に、つまらないと思う?」

翊宣はずっとそのことを考えている。以前、和蘇と付き合う勇気を持つ人は少なかったので、和蘇は寂しさを感じた。だからこそ、彼は和蘇に恋をしてしまったのかもしれない。しかし、今の和蘇は違う。太子の冠りを取り去ると、外の人は誰でも和蘇の身分を知らない。この数年以来、和蘇は心をゆったりさせて、いろいろ新しい友たちを作った。とくに、永嘉の周懐杉という人、明らかに酒造り屋たったのに、優雅なふりをして、もっと怒されたのはこの二人の仲はあろうことか非常にいいだ。永嘉から送ったお酒を貯蔵するために、和蘇はわざわざ岐山に酒の穴蔵を掘った。周懐杉は和蘇の身分をしらなくて、ただ毎年、お酒を雍京の外においた住宅に送るたびに、あるお爺はそこに留守番する。

「うん、ちょっとつまらない。」翊宣は何を話したのは聞いていなさそうに、ただ彼にたやすく同調していた。翊宣は不安になって、今度は和蘇を目を覚まさせ、真面目な顔をして、和蘇を見つめている。「本当?!ね、和蘇は本当に俺のことが嫌いになったか。」捨てられてしまったと思ったから、翊宣は非常に焦っている。

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